こんにちは。夕霧です。
今回は15世紀ヨーロッパ・フス戦争を題材にした漫画【乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ】
を読み解く上で理解しておきたいキーワード:フス派とは何なのか解説していきます。
本作がどんな漫画か知りたい方はこちらの記事もチェックしてみて下さいね🎵☟
それでは解説を始めます🎵
フス派の開祖:ヤン・フス
“ヤン・フス肖像画 Wikipediaより引用”
フス派は、15世紀にチェコでカトリック教会の改革を求めた司祭ヤン・フスによって始められたキリスト教の一派です
ヤン・フスは教会や聖職者達の腐敗を説き、キリスト教の宗教改革を始めた人物です。
彼が教会や聖職者に対してダメ出しや要求をした内容にはこんなものがありました🤬☟
贖宥状【免罪符】は無効であり、教会の腐敗の象徴である。
15世紀ヨーロッパのキリスト教会では聖職者達の財政を貯える目的で贖宥状【免罪符】というものを一般市民に対して教会が売っていました。
贖宥状【免罪符】とは何なのか?現代風に例えるとこんな感じのものでした…
1枚1万円の贖宥状【免罪符】を買いませんか?そうすれば貴方の今まで罪は許され、死んだら天国に行けますよ🎵
…これはかなり胡散臭いですよね💦
聖職者が金儲けしたい感じが伝わってきますし、確かにこれは教会が腐敗しているとヤン・フスが主張したのも納得出来ます。
聖職者は清貧を守り、教会の財産は国家によって没収されるべきである。
たしかに贖宥状【免罪符】なんてものを売っている様な教会の財産なんて没収しろ!!
真面目に聖書の教えを勉強しろ!!
・・・と言いたくなりますが💦
調べてみると当時の教会や聖職者の経済状況は地域によって大きな差があったようです🤔
一部の教会や聖職者は、教会税や贖宥状【免罪符】の販売、教会領地の収入などで莫大な富を得ていましたが、他の教会や聖職者は貧困や債務に苦しんでいたようです。
教会や聖職者もやむにやまれぬ経済的な事情があったのですね💦
説教は、ラテン語ではなく、信者の母語で行われるべきである。
15世紀の乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカの時代チェコでは教会の礼拝儀式を行う場合、司祭はチェコ語ではなくラテン語で儀式を進行していました。
これは私達日本人に例えると神社にお参りに行って、良く分からない外国語で神主さんに御祓いされても何を言っているのか意味不明ですよね💦
調べてみるとその昔ラテン語が古代ローマ帝国の公用語であり、その影響で15世紀ヨーロッパの教会の共通語でだったそうです。
そうは言っても何を言ってるか分からない外国語で儀式を進行されても困りますよね😰
聖餐のパンとワインは、司祭だけでなく一般信者にも与えられるべきである(二種聖餐)
キリスト教には聖餐式(ミサ)というものがあります。その際に飲食する神聖な食べ物としてパンとワインを頂く習慣があります。
パンはイエス・キリストの肉体/ワインはイエス・キリストの血を意味します。
キリストが十字架にはりつけられて処刑された事を思い起こすキリスト教信者にとっての大切な儀式になります。
しかし15世紀の乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカの時代チェコでは一般市民はキリスト教の聖餐式(ミサ)の際にパンしか食べられず、パンとワインの両方を食べられるのは聖職者だけでした。
一般市民が聖餐式でキリストの血(ワイン)を飲み事はキリストの血を汚してしまうという階級差別が当時はあったんですね😰
非情な仕打ち…ヤン・フス火刑にされる
キリスト教の宗教改革を進めようとしたヤン・フスですが、彼には非情な仕打ちが待っていました😱
キリスト教の異端者(反逆者)とされてしまい、1411年フスは破門され、1414年にはコンスタンツ公会議(宗教裁判)に召喚されました。
しかし、公会議ではフスの弁明を聞くことなく、異端として有罪が宣告されました。
そして1415年7月6日、フスは火刑に処せられ、遺灰はライン川に無造作に捨てられました…
そしてこのヤン・フスの火刑がチェコ市民の怒りにも火点ける事になりフス戦争へと繋がっていくのです…
フス戦争について漫画で詳しく知りたい方は是非、乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカをチェックしてみて下さいね☟
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