【春秋戦国時代の流れ】古代中国歴史漫画を年代順に紹介します

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日本歴史漫画において今まで人気があった時代ものと言えば戦国時代/幕末そして中国史:三国志が３大メジャー時代として漫画で描かれる事が多いですよね。

ですが…これらの時代の漫画は既に読者が知っている内容も多く読み飽きられている感があります。

その点、春秋戦国時代【紀元前770年～紀元前221】はまだ漫画作品でも題材にされているものが少なく550年間という長い争乱における人間模様は歴史好きな方でもまだ知られていない事も多く、調べてみると興味深いエピソードがたくさんあります🎵

そこで今回の記事では春秋戦国時代の流れを年代順に整理しながらおススメの漫画を御紹介致します。

では早速始めて行きましょう🎵

春秋戦国時代の始まり～周王朝の弱体化～【紀元前771年】

歴史の授業で周王朝について聞いた事が有る方もいらっしゃるかもしれませんが、まずはこの周王朝がどんな国家だったのか紹介します🎵

周王朝の国家体制

周王朝という国家は一言でいうと中華地域諸国のリーダー国家でした。

魯/衛/徐など数多くの国が中華地域に存在しており、それらの国を盟主という形で統治していたのです。

”中国まるごと百科事典より引用”

☝上の地図を見て分かる通り、この時代は中華地域に異民族の領土も多く、外敵の脅威も大きかった時代と考えられます。

そんな形で中華地域を統治していた周王朝だったのですが、国家体制が崩れる大事件が起きてしまいます😱

まるで狼少年!?周王朝:幽王の逸話

その大事件は周王朝第12第の王であった幽王【ゆうおう】の時代に起きます💦

当時周王朝では日本の江戸時代でいう大奥の様な王お抱えの若い女性が大勢いる後宮があったのですがその女性達の中でも幽王は特に褒姒【ほうじ】という女性が大のお気に入りでした😍

そんなある日、周王朝に敵国が攻め込んできた合図の狼煙(のろし)が間違って上がるハプニングが起きます😱

慌てふためく諸国の将兵達。しかしそれを見ていた褒姒に変化が起きます！

これ以降、幽王は頻繁に敵襲が無いの偽りの狼煙を上げる様になります。

当然将兵達は幽王に愛想をつかしていき、次第に狼煙が上がっても幽王の元へは駆け付けなくなっていきました。

そんな状況の中、幽王に対して牙をむく者が現れます😱

この申公(しんこう)というのは中華にあった【申】の国の国王でした。

幽王は申公の娘との間に出来た子【宜臼】を廃嫡にして代わりに褒姒との間に出来た子【伯服】を王子にしてしまったり..😰

そんなこんなで幽王と申公は非常に仲が悪くお互いに戦争するほどでした。

幽王の中華諸国に対する人望が無くなった事をチャンスとみた申公は異民族:犬戎【けんじゅう】と同盟軍を組み幽王を襲撃しました！

結果、幽王は捕らえられ処刑されてしまいます。

幽王の死後、周王朝は滅亡…とまでは至りませんでしたが、都を鎬京(こうけい）から西に位置する洛陽に移しなんとか存続する事が出来ました😣

しかし幽王の死後、周王朝の権威と国力はガタ落ちになり、ここから春秋戦国時代が始まります！

群雄割拠～春秋時代へ突入【紀元前770年】

周王朝が衰退した事により中華一帯にリーダーと呼べる国が存在しなくなり、各国同士が領土を奪い合う群雄割拠の戦乱へと投入します。

”webサイト 中国語スクリプトより引用”

この地図の時期である紀元前770年～紀元前403年の間を春秋時代と言います🎵

この時代の偉人である儒学の元祖･孔子が、生まれ故郷の魯国の歴史を記した（とされる）、「春秋」と言う本が由来になったと言われています。

それではこの春秋時代の中華がどんな時代だったのか紹介します。

誰が諸国の副リーダーになれるのか!尊王攘夷の時代

衰退したとはいえ、周王朝にはある程度の権威がまだありました。

どこか聞き覚えのある….そう！日本の幕末:尊王攘夷という言葉/思想はこれを参考に作り出されたものなんです💡

こんな感じで春秋時代の国王達はあくまで周王朝の盛り上げ役という立場で副リーダー(盟主)になる為、領土を奪い合い戦争の数も段々増えていきました。

それではこの時代についてどんな出来事があったのか紹介します☟

骨肉の争い～呉越戦争～【紀元前517年】

呉越戦争は、中国の春秋時代（紀元前770年～紀元前476年）における呉国と越国の間の戦争です。

この戦争は、両国の覇権争いと復讐劇が絡み合ったもので、多くの故事成語を生み出しました。

呉国は現在の江蘇省蘇州市周辺を中心に栄えた国で、越国は現在の浙江省紹興市周辺を中心に栄えました。

両国は長江下流域を巡って激しく対立していました。

一時は呉王が越王を捕らえて捕虜にしましたが、捕虜になった越王は最終的には越国が勢いを盛り返し呉国を攻撃し、呉王を自害に追い込みました。

これにより呉国は滅亡し、紀元前473年に越国が勝利を収めました。

呉越戦争のおススメ漫画🎵

1エピソード読み切りなので、第９巻の呉越戦争編から読んでも十分内容を理解出来ます👍

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孫武(孫子）の有名エピソードに疑問符!?

呉国の軍師として活躍した孫武。現代でもビジネス書として人気の【孫子兵法書】の著者でもある彼ですが、こんな有名なエピソードがあります。

孫武が呉国に仕官しようと呉王に会った時にこんな事がありました。

呉王は孫武の兵法を試す為にワザと何の訓練もされていない女官達を指揮してみろと孫武に命令しました。

当然、女官達はふざけ合って真剣に孫武の指示を聞こうとしません💦

そんな中、孫武は驚きの行動に出ました！

なんと！孫武はふざけ合っていた女官を一人二人と剣で切り殺しました🥶

すると今までふざけていた女官達は真剣になり、まるで訓練された兵士の様に見事な隊列が出来る様になったのでした！

…となり孫武の偉大さを称えるエピソードとして歴史に残っているのですが…読者の皆さんはこの話に何か違和感はありませんか？

呉の国中から集めた器量良しの美人女官達を斬り殺したら、間違いなく孫武は呉王に処刑されます🫣

このエピソードなんですが、久松文雄先生の史記では納得出来る解釈がされていて凄く面白かったです🎵

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…そして越国が呉国を滅ぼした後、いよいよ本格的な大乱世へと突入していきます😱

戦争激化～戦国時代へ突入～【紀元前403年】

紀元前403年。春秋時代に存在した【晋】という大国が【趙】/【魏】/【韓】という３ヶ国に分裂します。

”webサイト 中国語スクリプトより引用”

この頃になると年々衰えていた周王朝の権威と国力がほぼゼロになってしまい各国の戦争がより一層激化します。

春秋戦国時代の前半を春秋時代。そしてこの戦乱が拡大していった後半を戦国時代と言います。

それでは戦国時代が始まった初期の頃の様子を電子書籍を交えて紹介していきます🎵

燕国vs趙国 墨家の活躍【紀元前370年】

【墨攻】あらすじ

紀元前370年、戦乱の中華大陸。10万の趙軍に攻められた燕国の梁城は、女子供を合わせて４千の勢力しかいませんでした💦

そこへ戦闘集団“墨家”の革離(かくり)という男が一人現れます。彼は武器を使わず地の利を活かす戦法で、10万の軍勢に立ち向かいます。

果たして革離は趙軍を撃退する事が出来るのか…!?

墨家って何…?

墨家（ぼくか）は、古代中国の戦国時代に活躍した思想家集団で、墨子（ぼくし）を始祖としています。墨家は諸子百家の一つであり、平和主義と博愛主義を説きました。

“墨子の肖像画 webサイト旅情中国より引用”

戦国時代における墨家の思想や活動についても解説します☟

墨家の主な思想

兼愛（けんあい）: 無差別の愛を説き、すべての人々が互いに愛し合うべきだと主張しました。

非攻（ひこう）: 攻撃戦争を否定し、防衛戦争のみを正当化しました。

節用（せつよう）: 質素倹約を重視し、無駄を省くことを奨励しました。

墨家の活動

墨家はその平和主義に基づいて、武装集団として各地の守城戦に協力しました。

彼らは強固な結束を持ち、指導者である「鉅子（きょし）」の下で活動していました。

さて…この戦国時代初期に活躍したもう一人の孫子についても紹介します☟

斉国 vs 魏国 軍師:孫臏の活躍【紀元前360年】

ビン～孫子異伝～あらすじ

最古にして最高の兵法書『孫子』。その名を冠する軍神は実は二人存在します！――戦乱の世が続く中国戦国時代。戦国七雄が一国・斉に現れた異形の英傑・孫臏。彼こそ孫子の血を引く“もう一人の孫子”。古代中国史を轟かす壮大なる物語が幕を開けます🎵

孫臏のライバル魏国将軍:龐涓（ほうけん）

龐涓は孫臏と同じく鬼谷子(学問の師匠）のもとで兵法を学びましたが、後に魏の将軍となりました。

龐涓は孫臏の才能を恐れ、彼を魏に招いて罠にはめ、両脚を切断する刑に処しました😱

その後、孫臏は斉国の軍師となり、魏国将軍であるライバル:龐涓と戦う事になります！

孫臏の名前の由来

孫臏の名前の由来は、彼が受けた刑罰に由来しています。孫臏は、魏の将軍龐涓によって罠にはめられ、両脚を切断される「臏刑」（ひんけい）に処されましたが、この「臏」という字は、膝蓋骨を意味し、転じて足を切断する刑罰を指します。

そのため、孫臏という名前は本名ではなく、彼が受けた刑罰に基づく渾名（あだ名）であると考えられています。

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さて孫臏の話が終わって時代が進み…周王朝の幽王が討たれてから約400年後。ここからいよいよ中華諸国の中で突出した力を持った国家が現れます☟

秦国の強大化～中華統一への第一歩～【紀元前286年頃】

秦国の国力増加は領土拡大にも見て取れ、戦国時代初期(紀元前403年)から戦国時代初期(紀元前286年)の間、約120年間でこれだけの領土が拡大しています☟

”webサイト 中国語スクリプトより引用”

西の辺境にあった秦国を強国へと変貌させた立役者を政治面と軍事面から２人紹介します☟

【政治の天才】商鞅の富国強兵政策

“webサイトWikipediaより引用”

商鞅（しょうおう、紀元前390年 – 紀元前338年）は、戦国時代の秦の政治家であり、法家思想を基にした改革者として知られています。

彼の本名は公孫鞅（こうそんおう）で、元は衛国の公族出身でした。

商鞅の主な業績と彼の生涯

商鞅変法: 商鞅は秦の孝公に仕え、二度にわたる大規模な改革（変法）を実施しました。これにより、秦国は強大な国家へと成長しました。

第一次変法（紀元前356年）: 戸籍制度の整備、相互監視制度の導入、農業と手工業の奨励など。

第二次変法（紀元前350年）: 中央集権化の推進、度量衡の統一、土地制度の改革など。

法家思想の実践: 商鞅は法を厳格に適用し、違反者には厳しい罰を与えました。これにより、社会秩序が維持され、国家の統治が強化されました。

商鞅の最期：商鞅の改革は多くの人々の反感を買い、孝公の死後、反対派によって謀反の罪に問われました。彼は逃亡を試みましたが失敗し、最終的には処刑されてしまいました😱

【軍事の天才】中華最強:白起将軍の出現！

“webサイトWikipediaより引用”

白起（はくき、紀元前?-紀元前257年）は、戦国時代末期の秦の名将であり、数々の戦いで大きな功績を残しました。彼の本名は公孫起（こうそんき）で、武安君の称号を持っています。

白起の主な業績と彼の生涯

伊闕の戦い（紀元前293年）: 韓と魏の連合軍を破り、24万人を斬首。

鄢・郢の戦い（紀元前278年）: 楚の首都:郢を陥落させ、楚を大きく弱体化させました。

長平の戦い（紀元前260年）: 趙軍を兵糧攻めにし、最終的に40万人の捕虜を生き埋めにしました。

白起の最期:白起はその功績にもかかわらず、秦国宰相であった范雎（はんしょ）との対立により、昭襄王によって賜死(王から死を賜る事）を命じられました。自害の直前、彼は長平の戦いでの大量虐殺を悔い、自らの死を受け入れたと言われています。

商鞅や白起の活躍により秦国が中華統一に向けて大きな一歩を踏み出したこの時代。強国:秦の侵攻に対抗する主人公の視点から描かれた漫画を紹介します☟

秦国に抗え！荘子の孫:荘丹の活躍！

達人伝あらすじ

物語の舞台は中国の戦国時代。主人公の荘丹は、荘子の孫であり、秦国の侵攻により親友と祖国を失った彼が、秦の野望に立ち向かうために仲間を募る為に達人たちを集める旅に出ます。

荘丹は、独特の呼吸法「大呼吸」と大法螺(おおぼら）が特技で、各地を巡りながら仲間を集めていきます。

彼の旅の中で、無名や庖丁といったキャラクターたちと出会い、「丹の三侠」(あかしのさんきょう)として活躍します。荘丹たちは、秦の暴虐に立ち向かいながら、各地で様々な冒険を繰り広げます。

荘子ってどんな人？

荘子（そうし）は、中国戦国時代の思想家で、道教の始祖の一人とされています。紀元前369年頃から紀元前286年頃に生きたとされています。

“webサイトWikipediaより引用”

荘子の思想は「無為自然」を基本とし、人為的な行動を避け、自然のままに生きることを重視しました。

彼の著書『荘子』には、多くの寓話や逆説的なレトリックが含まれており、特に「胡蝶の夢」という説話が有名です。

これは、荘子が夢の中で蝶になり、夢から覚めたときに、自分が蝶になった夢を見ていたのか、蝶が自分になった夢を見ているのか分からなくなるという話です。

荘子の思想は、老子の思想と共に「老荘思想」として知られ、現在の中国道教にも大きな影響を与えました。

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そして後の始皇帝:政が秦国の王位へ…【紀元前247年】

秦国随一の将軍だった白起が亡くなった頃、遂に後の始皇帝:政が大商人だった呂不韋の後ろ盾を得てわずか13歳で秦国の王に即位します。

春秋戦国時代はまだまだ漫画作品かされていないエピソードが無数にあり、これからも魅力的な作品が出てくる可能性は十分にあると思います🎵

今回は古代中国:春秋戦国時代にスポットライトを当ててみましたが、中国歴史に興味がある方はこれより約800年後の唐王朝時代の女帝：武則天を主人公にしたこちらの漫画もおススメです☟

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2024.04.04

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